インティバリの石けんと薬用石けんとの違い
薬用石けんとは?
薬用石けんとは、抗菌、殺菌作用があるといわれる有効成分が配合された医薬部外品に分類される石けんのことです。インフルエンザが流行する季節になると「家に戻ったら薬用石けんで手を洗いましょう」というようなインフルエンザ対策の広告を目にすることがあると思います。インティバリ石けんも、天然成分100%の素材だけで作られていますが、民間療法あるいは漢方などでは抗菌、殺菌作用があるといわれる素材を配合しているモノがあります。手をキレイに洗えるという意味でも薬用石けんに劣らないはずですが、インティバリの石けんは、薬事法上は化粧品として登録しているため、抗菌、殺菌作用があるとは謳えません。
ただ、抗菌、殺菌作用を謳う薬用石けんにおいても、その有効成分の効能は、必ずしも化学的に実証されたわけではなく、製造者の希望的観測で「世間一般的にそのような効能があると言われている成分」という曖昧な基準で商品化されているように思うのです。
薬用石けんは危険?
実際、2016年9月アメリカにおいて、薬用石けんに配合されている「トリクロサン」「トリクロカルバン」など殺菌剤として知られる19種類の成分が配合される薬用石けんが販売禁止になりました。その理由が、「たとえばインティバリの石けんでも十分キレイに洗うことが出来るが、それを上回る効能が薬用石けんにある」という証明がされていないこと。そして、特別な効能が証明されていないにも関わらず、薬用石けんの使用が感染症や耐性菌を増殖させる危険性があるということ。
どういうことかと言えば、薬用石けんに配合されている成分が抗生物質と同じだと言うのです。アメリカの研究によれば、そのような物質が尿・血液・鼻水・母乳などから検出されているとのこと。皮膚や口から体内に吸収された結果だと思いますが、つまり病気でもないのに抗生物質を服用しているのに等しいということになります。意味もなく抗生物質を服用すると、抗生物質が効かない耐性菌が体内に増えてしまい、免疫力が弱った時に感染症にかかるリスクが高くなってしまうのです。これまで安全であり、且つ、それなりの効能があると認識されていた成分が、実はそれほどの効能もなく、ただリスクを伴う可能性がある危険な物質だったというのですから怖い話です。
疑わしいモノは生活から排除する
このようなアメリカの動きに倣い、日本でも、この19種類の成分が配合された薬用石けんの販売を規制するようになったのですが、同じ成分が入ったシャンプーや化粧水、歯磨き粉、汗拭きシートなどは対象外となっているようです。これは化学的、医学的に、その成分の有害性が証明されていないからでしょう。ただ、私たちにとっては有害物質と証明されてからでは遅いと思います。有害と証明された頃には、耐性菌が体内で増殖していたということもあり得るのですから、やはり、疑わしいモノは生活から排除することが自分や家族を守る唯一の手段ではないでしょうか?